2010年12月06日

赤羽、まるます家


赤羽.まるます家

まるます屋_0032.jpg


 うなぎの焼ける煙と、炭に落ちたタレの焦げるにおいがともに鼻をくすぐる。
そういへば近くを東京と埼玉を分ける荒川が流れている。
川魚料理の店が以前は数多く在ったが、今はもう何軒もない。

 お二階へどうぞ。
なんだ二階か、下で飲みたいけど、空いてない?。
『いまは無理です。』中年の女性はキッパリと言った。

 私は一人で飲む時はカウンターでと決めている。それもU字カウンターがうれしい。
大半の店のカウンター席は店の一階にあり、客の入れ代わりも頻繁で、 次々と私の幸せがやってくる。
なぜ幸せか? 知らないお客の顔をツマミながら飲む酒はおいしく感じるから。
ツマミといってもその人の鼻をかじったりするわけではない。
顔を見て勝手に職業や性格などを想像したりするのが好きなんです。


U字カウンターは 相手の顔を見るのにうってつけで 、目線が合っても不自然でなく、
相手との 距離もちょうどよい。ただ以前、想像が妄想をよび、はては大暴走(大妄想)。
滑稽さにこらえきれなくなり、十五分ほどニヤニヤがとまらず、笑いをかみ殺したつもりがブアオ〜なんて変な声まで出し、
回りの客から気色悪がられた事もあった。
(いまでは修行に修行を積み対応できるようになった。素人の方は十分に御注意を)


とくにこの店は客の顔が個性的で、昔風というかバラエティにとんでいる。
顔に力がある人が多く、私の好きな店なんです。
 この店が朝九時から開店している事も私の興味のひとつだ。
私は朝から酒を飲むのはツライ。
午後2時や3時では体が油断している、その隙に酒をむりやり流し込んでいる感じで好きではない。
好きなの は4時 ぐらいからかな、人よりほんのチョット早く飲めることがうれしい。
朝から酒を飲みに来る人達はどんな人達なんだろう?。
たぶん夜勤明けの人たちなんだろうけど、何時でもグイグイと飲めます!、
二十四時間いつでもOK!という東京や埼玉の鉄の胃袋を持った強者たちが集合しているのかもしれない。
なんか怖いような、ワクワクするようなドキドキ感でドアを開けたのを思いだす。


 はじめて上がった二階では にぎやかに結婚式が行われている、と思われた。
4部屋ほどの小部屋の襖が全部取り払われ、ひとつの大部屋になり、大小十卓ほどのお膳を客がにぎやかに取り囲んでいた。
田舎の自宅で行う結婚式のようで、みなさんにこやかに盃を重ねてうれしそうだ。
タタミに足を投げ出している人もいる。
私はまるで海の近くの親しい親戚の家によばれたような錯覚をおぼえた。
そんな気分にさせられたのも、この店に来る客たちのなつかしさを感じさせる個性的な顔だちが一因してると思う。
今日のつまみは、鯉のあらい、鯵の酢づけ、里芋煮、菜の花からしあえ。
        

 此処の二階席はうれしい。



 
posted by 川上哲也 at 03:21| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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